Lenovoのノートパソコンの裏蓋を開けて、メモリ増設やSSD交換といったパーツのアップグレード、あるいは内部清掃を行いたいと考える方は少なくないでしょう。
しかし、いざ自分でlenovoの裏蓋のネジの開け方を試みようとすると、ネジが外れないトラブルに直面したり、適合するネジのサイズや、特殊なトルクスネジのサイズが分からず困惑したりすることがあります。
特にLenovo ideapadシリーズのネジの扱いや、IdeaPad S540のような特定機種のネジとカバーの外し方に迷うこともあるかもしれません。
公式の分解マニュアルを確認することも一つの方法ですが、IdeaPadの分解手順や裏蓋の外し方に関する具体的なコツや注意点を詳しく知りたいと感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そのような疑問や不安を解消し、安全かつ確実に作業を進めるための情報を提供します。
LenovoノートPCの裏蓋ネジと開け方の基本
- 分解マニュアルの事前確認をしよう
- Lenovo PCの裏蓋の外し方手順
- 各機種のカバーの外し方ポイント
- ネジが外れない場合の対処方法
- 適切なネジのサイズを把握する
分解マニュアルの事前確認をしよう

Lenovoノートパソコンの裏蓋を開ける作業に取り掛かる前に、最初に行うべきことは、対象機種の公式分解マニュアル(保守マニュアルとも呼ばれます)を確認することです。
多くの場合、Lenovoの公式サイトでPDF形式などで提供されています。
なぜ分解マニュアルが大切なのか
分解マニュアルには、メーカーが推奨する正しい手順、使用されているネジの種類や位置、そして分解の際に特に注意すべき点が記載されています。
これらを無視して作業を進めると、部品の破損や思わぬトラブルを引き起こす可能性があります。
例えば、隠されたネジや特殊な爪の位置を知らずに無理に力を加えると、筐体が損傷するかもしれません。
分解マニュアルで確認すべき主な項目
- バッテリーの無効化手順: 安全作業の基本として、内蔵バッテリーを無効化する手順が説明されています。これを怠るとショートなどの危険性があります。
- ネジの種類と位置: プラスネジかトルクスネジか、サイズは何か、どのネジがどの部品を固定しているかなどが図解されています。
- 裏蓋の取り外し方: 単にネジを外すだけでなく、爪で固定されている場合の解除方法や、スライドさせて外すといった特有の手順が示されていることがあります。
- 禁止事項や警告: 特定の部品に触れないように、といった安全に関する重要な警告が含まれています。
これらの情報に基づいて作業計画を立てることで、リスクを大幅に軽減できます。
たとえ経験がある方でも、機種ごとに設計は異なるため、必ず最新のマニュアルに目を通す習慣をつけることが、失敗しないための鍵となります。
Lenovo PCの裏蓋の外し方手順

Lenovo製ノートパソコンの裏蓋を実際に外す際の一般的な手順と、その際に注意すべき点について説明します。
機種によって細部は異なりますが、基本的な流れを理解しておくことは大切です。
事前準備
まず、作業環境を整えましょう。静電気対策として、作業前に金属製のものに触れて身体の静電気を放電するか、静電気防止手袋やリストストラップを使用することが推奨されます。
また、作業スペースは広く、明るい場所を選び、取り外したネジ類をなくさないように部品皿などを用意しておくと便利です。
必要な工具(適切なサイズのドライバー、プラスチック製のヘラやオープニングピックなど)も手元に揃えてください。
基本的な取り外し手順
- 電源オフとバッテリー無効化: 必ずパソコンの電源を完全にシャットダウンし、ACアダプターを抜きます。前述の通り、分解マニュアルに従い、可能であれば内蔵バッテリーをBIOS設定などで無効化してください。
- ネジの取り外し: 本体を裏返し、裏蓋を固定している全てのネジを緩めます。この際、ネジの種類(プラス、トルクスなど)とサイズに合ったドライバーを使用することが肝心です。ネジを緩めても裏蓋から完全に分離しない「拘束ネジ(キャプティブスクリュー)」が採用されている機種もあります。この場合は、ネジが空回りするまで緩めれば問題ありません。
- 爪の解除と裏蓋の分離: ネジを全て緩めても、裏蓋は多くの場合、内部の爪で本体に固定されています。ここで無理に力を加えると爪が折れてしまうため、慎重な作業が求められます。一般的には、本体と裏蓋の隙間に薄いプラスチック製のヘラやオープニングピックを差し込み、少しずつこじ開けるようにして爪を外していきます。ディスプレイヒンジ側や本体の角から始めると隙間を見つけやすい場合があります。パチパチと爪が外れる音がしますが、焦らず全周にわたって丁寧に作業を進めます。
- 裏蓋の持ち上げ: 全ての爪が外れたら、ゆっくりと裏蓋を持ち上げて取り外します。内部でケーブルなどが接続されている可能性は低いですが、念のため慎重に確認しながら持ち上げましょう。
注意点
- 力の入れすぎに注意: 特に爪を外す際は、力任せに行うと筐体や爪を破損する原因になります。
- ネジの管理: 取り外したネジは、場所によって長さや種類が異なることがあるため、元の位置に戻せるように管理してください。スマートフォンのカメラで分解前のネジ位置を撮影しておいたり、図を描いてネジを配置したりするのも良い方法です。
- 焦らないこと: 時間をかけて丁寧に行うことが、成功への近道です。
これらの手順と注意点を守ることで、比較的安全に裏蓋を取り外すことが可能となります。
各機種のカバーの外し方ポイント

Lenovoのノートパソコンと一口に言っても、IdeaPadシリーズ、ThinkPadシリーズ、Legionシリーズなど、様々な製品ラインが存在し、それぞれ筐体設計やカバー(裏蓋)の固定方法に特徴があります。
ここでは、代表的なシリーズや構造に見られるカバーの外し方のポイントを解説します。
IdeaPadシリーズ
IdeaPadシリーズは、比較的薄型でスタイリッシュなデザインのモデルが多いです。
裏蓋はネジ止めに加えて、プラスチックの爪で固定されていることが一般的です。
ポイントとしては、まず全てのネジを確実に緩めることです。
一部のモデルでは、ゴム足の下に隠しネジがある場合もあるため、分解マニュアルでよく確認する必要があります。
爪を外す際は、本体とカバーの隙間にオープニングピックなどを慎重に差し込み、少しずつスライドさせながら解除していきます。
特に角の部分やタッチパッド側からアプローチすると、最初の隙間を見つけやすいことがあります。
ThinkPadシリーズ
ビジネス用途で人気のThinkPadシリーズは、堅牢性が重視された設計になっています。
比較的新しいモデルでは、裏蓋のネジが「拘束ネジ」になっており、緩めても脱落しないタイプが多いです。
ThinkPad Eシリーズなどでは、ネジを全て緩めた後、特定方向にスライドさせてから持ち上げる構造になっていることがあります。
また、キーボード側からアクセスするタイプの機種も存在するため、必ず機種ごとの保守マニュアルを参照することが不可欠です。
爪の勘合も比較的しっかりしているため、無理な力を加えず、ヘラなどで慎重にこじ開ける技術が求められます。
Legionシリーズ(ゲーミングノート)
ゲーミングノートであるLegionシリーズは、冷却性能を重視した設計のため、通気口が多く、複雑な形状をしていることがあります。
裏蓋のネジの数も多く、長さが異なるネジが使われている場合があるので、取り外す際にどのネジがどこに使われていたかを正確に記録しておくことが大切です。
固定用の爪も強力な場合があり、取り外しにはある程度の力が必要になることもありますが、あくまでも慎重に、プラスチック製の工具を用いて少しずつ開けていくことが肝要です。
一般的な注意点
- 工具の選択: 金属製のドライバーやヘラを直接筐体にこじ入れると、傷が付いたり破損したりするリスクが高まります。可能な限り、非導電性で適度な硬さのプラスチック製オープニングツールやギターピックのようなものを使用しましょう。
- 作業場所: 柔らかい布の上などで作業すると、本体に傷がつくのを防げます。
- 温度: 低温環境下ではプラスチックが硬化し、爪が割れやすくなることがあります。室温程度で作業するのが望ましいです。
これらのポイントを踏まえ、機種ごとの特性を理解した上で作業に臨むことが、カバーを安全に取り外すためには欠かせません。
ネジが外れない場合の対処方法

Lenovoノートパソコンの裏蓋を開けようとした際に、「ネジが固くて回らない」「ドライバーが空回りしてしまう(ネジ穴がなめてしまった)」といったトラブルは、比較的よく発生します。
ここでは、そのようなネジが外れない場合の主な原因と、試すことができる対処方法について説明します。
ネジが外れない主な原因
- ドライバーのサイズや種類が合っていない: プラスネジに見えても微妙に形状が異なる(例:JIS規格と一般的なプラスドライバー)場合や、トルクスネジなどの特殊な形状であることに気づいていないケースです。また、ドライバーの先端が摩耗していると、うまく力が伝わりません。
- ネジの締めすぎ・固着: 製造時や以前の分解時に強く締めすぎている場合や、長期間の仕様でネジが固着してしまっていることがあります。
- ネジ穴の破損(なめり): 間違ったサイズのドライバーを使ったり、無理な力を加えたりすることで、ネジの頭にある溝が潰れてしまう状態です。
対処方法
- 適切なドライバーの使用を再確認: まず、使用しているドライバーがネジの頭の溝にぴったり合っているかを確認します。少しでもガタつく場合は、別のサイズのドライバーを試しましょう。Lenovoのノートパソコンでは、トルクスネジ(星形のネジ)が使われていることも多いため、ネジの形状をよく観察することが大切です。
- 押し付けながら回す: ドライバーをネジに対して垂直に、しっかりと押し付けながら、ゆっくりと反時計回りに回します。体重をかけるように7割程度の力で押し付け、3割程度の力で回すのがコツです。
- ゴムシートなどを挟む: ネジ穴が少しなめかかっている場合に有効な方法として、幅広の輪ゴムやゴムシートをネジ頭とドライバーの間に挟んで回してみる方法があります。ゴムの摩擦力でドライバーが滑りにくくなります。
- ネジすべり止め液の使用: ホームセンターなどで入手できるネジすべり止め液をネジ頭に少量塗布し、摩擦力を高めてから回す方法も効果が期待できます。
- 衝撃を与える(慎重に): ごく軽い衝撃で固着が緩むことがあります。ドライバーをネジにしっかり当てた状態で、ドライバーの柄の端をプラスチックハンマーなどで軽く数回叩いてみる方法です。ただし、内部の精密部品に影響を与える可能性があるため、力加減には細心の注意が必要です。
- ネジ穴が完全になめてしまった場合: この状態になると自力での取り外しは非常に困難になります。ネジ頭にドリルで小さな穴を開けて逆タップ(エキストラクター)を使う、ネジ頭の周囲を削ってペンチで掴めるようにする、といった専門的な技術や工具が必要になることがあります。自信がない場合は、無理をせず専門の修理業者に依頼することを検討しましょう。
いずれの方法を試すにしても、焦らず慎重に行うことが最も大切です。
無理な力を加えると、状況をさらに悪化させる可能性があります。
適切なネジのサイズを把握する

Lenovoノートパソコンの裏蓋や内部パーツの固定に使用されているネジは、機種や場所によって様々なサイズや種類があります。
作業を始める前に、適切なネジのサイズを把握しておくことは、ネジや本体の破損を防ぎ、スムーズな分解・組立を行う上で非常に重要です。
ネジのサイズとは
一般的にノートパソコンで使用される小ネジのサイズは、「M2×3mm」のように表記されます。
- M2: ネジの直径(呼び径)が2mmであることを示します。「M」はメートルネジを表します。M1.6, M2, M2.5, M3などがノートパソコンではよく見られます。
- 3mm: ネジの首下からの長さが3mmであることを示します。
この直径と長さが異なると、ネジ穴に入らなかったり、締めても部品が固定できなかったり、最悪の場合は内部の基板を突き破って損傷させたりする可能性があります。
ネジの種類の見分け方
主に以下の種類が使われています。
- プラスネジ (Phillips): 十字の溝がある一般的なネジです。ただし、溝の角度や幅によって微妙な違いがあり、適合しないドライバーを使うと「なめやすい」ので注意が必要です。
- トルクスネジ (Torx): 星形の溝を持つネジで、ヘクスローブとも呼ばれます。「T5」「T6」「T8」のようにサイズが表記されます。プラスネジよりもカムアウト(ドライバーが浮き上がる現象)しにくく、確実な締め付けが可能です。一部のLenovo製品では、中央に突起のある「いじり止めトルクス(タンパープルーフ・トルクス)」が使われていることもあります。
- その他: まれにマイナスネジや六角穴付きネジ(ヘックス)が使われることもあります。
ネジのサイズを把握する方法
- 分解マニュアル(保守マニュアル)の確認: 最も確実な方法は、Lenovoの公式サイトから入手できる機種ごとの分解マニュアルを参照することです。マニュアルには、使用されているネジの種類、サイズ、本数、場所などが記載されている場合があります。
- 実物のネジを測定する: もし分解マニュアルに詳細な記載がない場合や、紛失してしまったネジのサイズを知りたい場合は、取り外したネジをノギスなどの精密な測定器具で測る方法があります。ただし、非常に小さいため正確な測定は難しいかもしれません。
- ノートパソコン用ネジセットの活用: 既存のネジを交換したい場合や紛失した場合、Amazonなどのオンラインショップで「ノートパソコン用ネジセット」が販売されています。これらにはM2、M2.5、M3といった一般的なサイズや長さのネジが複数種類含まれているため、適合するものを見つけやすいです。レビューなどで自分の機種での使用実績があるか確認するのも良いでしょう。
ネジを扱う際の注意点
- 適切なドライバーを選ぶ: ネジの頭の溝にぴったりと合う、正しい種類とサイズのドライバーを使用してください。
- ネジをなくさない: 小さなネジは紛失しやすいため、取り外したネジは部品皿に入れたり、どの場所のネジか分かるように図に配置したりするなど工夫しましょう。
- 締め付けトルクに注意: ネジを締める際は、締めすぎないように注意が必要です。適切な力で、確実に固定されている程度に留めましょう。
ネジのサイズと種類を正しく理解し、適切な工具で丁寧に扱うことが、Lenovoノートパソコンの安全なメンテナンスの第一歩と言えます。
特定モデルのLenovo裏蓋ネジの開け方
- 特殊なトルクスネジのサイズとは
- Lenovo IdeaPadのネジの種類
- IdeaPad S540のネジと分解
- IdeaPadシリーズ分解時の留意点
- 安全なLenovoの裏蓋ネジの開け方のコツ
- 総括:Lenovo裏蓋ネジの開け方の要点
特殊なトルクスネジのサイズとは

Lenovo製ノートパソコンの一部のモデル、特に薄型化された機種や特定のシリーズでは、一般的なプラスネジではなく、トルクスネジと呼ばれる星形の溝を持つネジが採用されていることがあります。
トルクスネジは、プラスネジに比べてドライバーとネジ頭の接触面積が大きいため、より確実なトルク伝達が可能で、ネジ頭をなめにくいというメリットがあります。
しかし、専用のトルクスドライバーが必要になる点が注意点です。
トルクスネジのサイズ表記
トルクスネジのサイズは、「T」に数字を組み合わせた形で表記されます。
例えば、「T5」「T6」「T8」「T9」「T10」などがあり、数字が大きくなるほどネジ頭も大きくなります。
ノートパソコンの裏蓋や内部の固定には、主にT5からT10程度のサイズが用いられることが多いようです。
例えば、データベースの情報によれば、あるユーザーは画像判断でT9かT10、恐らくT10ではないかと推測しており、別のLenovo V15 Gen 4の分解情報ではT5のトルクスネジが使用されていたとの報告があります。
いじり止めトルクスネジ
トルクスネジの中には、ネジ穴の中央部分に小さな丸型の突起が設けられている「いじり止めトルクスネジ(タンパープルーフ・トルクス、セキュリティ・トルクスとも呼ばれる)」という種類も存在します。
このタイプのネジを回すには、先端に相応の凹みがある専用のいじり止めトルクスドライバーが必要です。
通常のトルクスドライバーでは中央の突起が干渉してしまい、奥まで差し込むことができません。
メーカーがユーザーによる安易な分解を防ぐ目的や、特定の高圧電流部分などへのアクセスを制限する目的で採用することがあります。
サイズの確認方法と注意点
- 目視での確認: まず、ネジ頭の形状をよく観察し、星形であればトルクスネジである可能性が高いです。中央に突起があればいじり止めタイプです。
- 分解マニュアルの参照: 前述の通り、機種ごとの分解マニュアル(保守マニュアル)には、使用されているネジの種類やサイズが明記されている場合があります。これが最も確実な方法です。
- トルクスドライバーセットの用意: ノートパソコンの分解を頻繁に行う場合や、どのサイズが必要か不明な場合は、複数のサイズがセットになったトルクスドライバーセットを用意しておくと便利です。いじり止め対応のセットも市販されています。
- 無理な作業は避ける: サイズの合わないドライバーや、間違った種類のドライバー(例えばプラスドライバーでトルクスネジを回そうとするなど)を使用すると、ネジ頭を確実になめてしまい、取り外しが非常に困難になります。少しでも違和感があれば、作業を中断して適切な工具を用意しましょう。
特殊なトルクスネジが使用されている場合、適切な工具の準備が不可欠です。
作業前にネジの種類とサイズを特定し、正しいドライバーを選ぶことが、Lenovoノートパソコンの安全な分解への第一歩となります。
Lenovo IdeaPadのネジの種類

LenovoのIdeaPadシリーズは、スタイリッシュなデザインとコストパフォーマンスのバランスが取れた人気のノートパソコンラインです。
これらのモデルの裏蓋や内部コンポーネントの固定には、いくつかの種類のネジが用いられています。
ここでは、IdeaPadシリーズで一般的に見られるネジの種類と、それらを取り扱う上での注意点を説明します。
主に使用されるネジの種類
- 小径プラスネジ: IdeaPadシリーズの多くのモデルでは、裏蓋の固定にM2やM2.5といった比較的小さな直径のプラスネジが主に使用されています。長さも3mmから8mm程度と、場所によって異なるものが混在していることがあります。これらのネジは一般的ですが、溝が浅いため、サイズの合わないドライバーを使用したり、過度な力を加えたりすると「なめやすい」というデメリットがあります。
- トルクスネジ: 近年の一部のIdeaPadモデルや薄型設計の機種では、前述のトルクスネジが採用されるケースも増えています。特にT5やT6といった比較的小さなサイズのトルクスネジが使われることがあります。これにより、より確実な締め付けと、ネジ頭の破損リスクの低減が図られています。
- 拘束ネジ(キャプティブスクリュー): 一部のIdeaPadモデルでは、裏蓋のネジを緩めてもネジが脱落しないように、ネジにワッシャーのような部品が取り付けられている拘束ネジが使用されていることがあります。これはネジの紛失を防ぐのに役立ちますが、完全にネジが外れないため、裏蓋を開ける際に少し戸惑うかもしれません。ネジが空回りするまで緩めれば、裏蓋の爪を外す作業に移れます。
ネジの長さや配置の多様性
IdeaPadシリーズでは、同じ裏蓋を固定するネジであっても、場所によって長さが異なるネジが使われていることがよくあります。
例えば、Lenovo Legion 5 15ACH6(IdeaPad Gamingシリーズに近しい)の分解例では、裏蓋のネジ10箇所のうち、一部が長いネジ、他が短いネジと区別されていました。
また、Lenovo IdeaPad 3-15IIL05の分解ガイドでも、長さ7.6mmのネジ6本と長さ4.7mmのネジ4本が使用されているとの記載があります。
取り扱いの注意点
- 正確なドライバーの選択: プラスネジの場合は先端のサイズ(#0, #00, #1など)が合ったものを、トルクスネジの場合は正しいTナンバーのドライバーを使用することが最も重要です。
- ネジの管理: 取り外したネジは、元の位置に戻せるように、どの場所から取り外したネジかを明確に区別して保管する必要があります。スマートフォンで分解前の写真を撮っておいたり、ネジの位置を記録した図の上にセロハンテープで貼り付けたりする方法が有効です。誤った長さのネジを無理に取り付けると、内部の部品を損傷させる恐れがあります。
- 分解マニュアルの参照: 繰り返しになりますが、お使いのIdeaPadの正確なネジの種類、サイズ、位置については、Lenovoの公式サイトから対応する機種の分解マニュアル(保守マニュアル)を入手し、事前に確認することが強く推奨されます。
IdeaPadシリーズのネジは、一見すると単純なプラスネジに見えても、実はトルクスネジであったり、長さが異なったりすることがあります。
丁寧な観察と適切な工具の使用、そして慎重な管理が、安全な分解と再組み立ての鍵となります。
IdeaPad S540のネジと分解

Lenovo IdeaPad S540は、その薄型でスタイリッシュなデザインから人気のあるモデルの一つです。
この機種の裏蓋のネジや分解方法についても、他のIdeaPadシリーズと同様に注意すべき点があります。
データベース内にはIdeaPad S540に特化した詳細な分解手順の記述は多くありませんが、一般的なIdeaPadシリーズの特性や、薄型ノートパソコンの分解における共通のポイントから、注意点を考察します。
想定されるネジの種類と特徴
IdeaPad S540のような薄型モデルでは、筐体のデザインを損なわないよう、比較的小さなネジが使用されている可能性が高いです。
- 小径プラスネジまたはトルクスネジ: 裏蓋の固定には、M2やM2.5サイズのプラスネジ、あるいはT5、T6といった小径のトルクスネジが採用されていると考えられます。トルクスネジの場合、前述の通り専用のドライバーが必要です。
- ネジの長さの混在: 薄型化のため、内部構造は非常に高密度に配置されています。そのため、固定する場所によって最適なネジの長さが異なり、複数の長さのネジが使われている可能性が高いです。誤った長さのネジを使用すると、内部部品を損傷するリスクがあるため、取り外したネジの位置管理は特に重要になります。
分解時の一般的な注意点
- 隠しネジの可能性: 薄型デザインを優先するモデルでは、ゴム足の下やシールの下にネジが隠されていることがあります。分解マニュアルでネジの位置を事前に確認するか、目視で丁寧に確認する必要があります。
- 爪の構造: ネジをすべて取り外した後も、裏蓋は内部のプラスチック製の爪で筐体に固定されています。IdeaPad S540のような薄型モデルでは、爪もまた薄く、デリケートである可能性があります。オープニングピックや薄いプラスチック製のヘラを使い、筐体と裏蓋の隙間に慎重に差し込み、少しずつ爪を外していく作業が求められます。ディスプレイヒンジ付近や、USBポートなどの開口部付近から始めると、最初の隙間を見つけやすいことがあります。
- 内部ケーブルへの配慮: 裏蓋を取り外す際、稀に裏蓋側にスピーカーケーブルやその他のフレキシブルケーブルが接続されている場合があります。勢いよく裏蓋を開けるとこれらのケーブルを断線させてしまう可能性があるため、ゆっくりと、内部の構造を確認しながら開けるようにしましょう。
- 静電気対策: 精密な電子部品が搭載されているため、静電気による損傷を防ぐための対策(静電気防止手袋の着用、作業前の放電など)は必須です。
IdeaPad S540のネジに関するユーザーの声
データベース内には、直接IdeaPad S540のネジについて言及したQ&Aやクチコミは少ないものの、「Lenovo ideapad ネジ」や「IdeaPad 分解」といったキーワードで情報を求めるユーザーは存在します。
これは、多くのIdeaPadユーザーが同様の課題に直面している可能性を示唆しています。
もしIdeaPad S540のネジを紛失してしまった場合や、なめてしまって交換が必要な場合は、前述の「ノートパソコン用ネジセット」の中から適合するサイズを探すか、Lenovoのサポートに問い合わせて純正部品の入手可否を確認するといった対応が考えられます。
IdeaPad S540の分解に際しては、薄型モデル特有のデリケートな構造を理解し、事前の情報収集(特に分解マニュアルの確認)と慎重な作業を心がけることが、成功の鍵となります。
IdeaPadシリーズ分解時の留意点

LenovoのIdeaPadシリーズは、幅広いユーザー層に向けた多様なモデルラインナップが特徴です。
そのため、分解の手順や注意点も機種によって若干異なりますが、シリーズ全体を通して留意すべき共通のポイントがいくつか存在します。
これらを理解しておくことで、安全かつスムーズな分解作業につながります。
1. 事前準備の徹底
- 機種専用の分解マニュアル(保守マニュアル)の入手と熟読: これは最も重要なステップです。Lenovoの公式サイトからお使いのIdeaPadの型番で検索し、必ずマニュアルをダウンロードして内容を理解してください。ネジの位置、種類、数、裏蓋の外し方、バッテリーの無効化手順など、機種固有の情報が記載されています。
- 適切な工具の準備: マニュアルや実機でネジの種類(プラス、トルクスなど)とサイズを確認し、適合するドライバーを用意します。また、裏蓋の爪を外すためには、プラスチック製のオープニングピックやヘラが必須です。金属製の工具は筐体を傷つける可能性があるため、避けるのが賢明です。
- 作業環境の整備: 静電気対策(作業台、リストストラップなど)を施し、明るく整理された場所で作業しましょう。取り外したネジや小さな部品をなくさないように、仕切りのあるトレイやマグネットシートを用意すると便利です。
2. バッテリーの取り扱い
多くのIdeaPadには内蔵バッテリーが搭載されています。分解作業前には、必ずACアダプターを抜き、分解マニュアルに従ってBIOS設定画面から内蔵バッテリーを一時的に無効化する(Disable Built-in Battery)操作を行ってください。
これを怠ると、作業中にショートさせてマザーボードなどの重要な部品を破損させる可能性があります。
作業後はACアダプターを接続すると、バッテリーは自動的に有効になります。
3. 裏蓋の取り外しにおける注意
- ネジの確認: 全てのネジを緩めたか再度確認します。ゴム足の下やシールの下に隠しネジがないかも注意深く見てください。
- 爪の解除: IdeaPadの裏蓋は、ネジだけでなく複数のプラスチック製の爪で筐体に固定されています。無理に引き剥がそうとせず、オープニングピックなどを本体と裏蓋の隙間に差し込み、少しずつスライドさせながら慎重に爪を外していきます。力を入れすぎると爪が折れたり、筐体が変形したりする原因になります。
- ケーブル類の確認: 裏蓋を開ける際、裏蓋側にスピーカーや指紋センサーなどのケーブルが接続されている場合があります。勢いよく開けず、少し持ち上げて内部を確認し、もしケーブルがあれば慎重に取り外してから完全に分離させます。
4. ネジの管理
取り外したネジは、場所によって長さや種類が異なることが多いため、元の位置に戻せるように厳密に管理します。
どのネジがどこに使われていたかを記録するために、分解図を描いてその上にネジを置いたり、写真を撮っておいたりすると良いでしょう。
誤ったネジを締め込むと、部品を固定できなかったり、内部を損傷させたりする危険性があります。
5. 再組立時の確認
分解と逆の手順で組み立てますが、全てのコネクタがしっかりと接続されているか、ケーブルが挟まっていないかなどを確認しながら行います。
裏蓋をはめる際は、まず爪の位置を合わせてパチパチと音がするまで押し込み、その後でネジを締めます。
ネジは一箇所を強く締めるのではなく、対角線上に少しずつ均等に締めていくと、歪みを防げます。
これらの留意点を守り、焦らず慎重に作業を進めることが、IdeaPadシリーズの安全な分解と目的達成のための鍵となります。
自信がない場合や、作業中に問題が発生した場合は、無理せず専門業者に依頼することも検討しましょう。
安全なLenovo裏蓋ネジ開け方のコツ

Lenovoノートパソコンの裏蓋のネジを開ける作業は、メモリ増設やSSD換装、内部清掃など、パフォーマンス向上やメンテナンスのために有効な手段です。
しかし、精密機器であるため、安全に作業を行うためのいくつかのコツと注意点を守る必要があります。
1. 事前の情報収集と準備を怠らない
- 機種専用マニュアルの熟読: 何度も触れていますが、お使いのLenovoノートパソコンの型番に対応する公式の保守マニュアル(分解マニュアル)を必ず入手し、内容をよく読んで理解することが最も重要です。ネジの種類、位置、数、裏蓋の開け方、バッテリー無効化の手順など、安全作業に必要な情報が詰まっています。
- 作業動画の参照: 可能であれば、同じ機種または類似機種の分解動画をYouTubeなどで検索し、実際の作業の流れを視覚的に確認しておくと、手順の理解が深まります。
- 適切な工具の選定: マニュアルや動画で確認したネジの種類(プラス、トルクス、いじり止めトルクスなど)とサイズに合った精密ドライバーを用意します。サイズが合わないドライバーはネジ頭をなめる原因になります。また、裏蓋の爪を外すためのプラスチック製オープニングツール(ヘラやピック)も必須です。
- 作業環境の確保: 静電気の発生しにくい服装や環境を整え、作業前に金属に触れて身体の静電気を放電しましょう。作業スペースは広く明るく、部品を紛失しないように整理整頓された場所を選びます。
2. 静電気対策を徹底する
ノートパソコン内部の電子部品は静電気に非常に弱く、わずかな静電気でも故障の原因となることがあります。
- 静電気防止リストストラップの着用: アースに接続することで、身体に帯電した静電気を常に逃がすことができます。
- 静電気防止手袋の使用: 手からの直接的な静電気の放電を防ぎます。また、皮脂や汗が部品に付着するのも防げます。
- 作業マットの使用: 静電気対策が施されたマットの上で作業を行うとより安全です。
3. バッテリーの無効化を確実に行う
分解作業中のショートを防ぐため、ACアダプターを抜き、必ず保守マニュアルに従ってBIOS設定から内蔵バッテリーを無効化(Disable Built-in Battery)してください。
この手順を省略すると、マザーボードなどの高価な部品を損傷させるリスクが非常に高まります。
4. 無理な力を加えない
- ネジの取り扱い: ネジが固い場合でも、力任せに回そうとせず、ドライバーをしっかりと押し付けながらゆっくりと回します。サイズの合わないドライバーで無理に回すとネジ頭がなめてしまいます。
- 裏蓋の爪の解除: 裏蓋は多くの場合、ネジだけでなくプラスチックの爪で固定されています。オープニングツールを隙間に差し込み、少しずつ慎重にこじ開けるようにして爪を外します。「パキッ」という音に驚かず、丁寧に作業を進めます。無理に引っ張ったり、こじったりすると爪が折れたり、筐体が変形したりする可能性があります。
5. ネジや部品の管理を徹底する
取り外したネジは、長さや種類が場所によって異なることが多いため、どの場所のネジかを明確に区別して保管します。
スマートフォンのカメラで分解途中の写真を撮っておいたり、ネジ配置図を作成したりするのも有効な方法です。
小さな部品もなくさないように、部品トレイなどを活用しましょう。
6. 焦らず、慎重に、丁寧に
分解作業は時間との勝負ではありません。
焦らず、一つ一つの手順を確実に、そして丁寧に行うことが成功への最大のコツです。
途中で分からなくなったり、不安になったりしたら、一度作業を中断し、マニュアルを再確認したり、情報を再検索したりする勇気も大切です。
これらのコツを実践することで、Lenovoノートパソコンの裏蓋ネジ開け作業の安全性を高め、目的とするメンテナンスやアップグレードを成功させる可能性を大きく向上させることができるでしょう。