AcerとBenQではどっちがいい?用途別モニター比較と選び方

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ゲーミングモニターを探していると、必ず候補に挙がるAcerとBenQ。結局AcerとBenQではどっちを選べばいいのか迷いますよね。

今回の記事では、この2大メーカーのモニター 比較を行い、どっちがいい モニターなのかを徹底解説します。

BenQはどこの国のメーカーか、そしてBenQとAcerの関係は?といった基本的な疑問から、モニター 壊れやすいという噂の真相、さらには買ってはいけないモニターを避けるためのポイントまで、詳しく掘り下げていきます。

この記事を読めば、あなたに最適な一台がきっと見つかるはずです。

記事のポイント
  • BenQとAcerの基本的な違いと関係性
  • 価格や性能を項目別に徹底比較
  • 実際のユーザー評判や注意すべき点
  • 用途別におすすめのモニターモデル

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AcerかBenQ、どっち?まずは基本情報を比較

  • BenQとAcerの関係は?
  • BenQはどこの国のメーカーか?
  • 主要なモニター比較ポイント
  • 価格で選ぶならどっちがいいモニターか
  • 応答速度などのゲーミング性能

BenQとAcerの関係は?

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BenQとAcer、どちらのモニターを選ぶか考える上で、まず知っておきたいのが両社の関係性です。

多くの人が知らないことですが、実はこの2つの企業、もともとは同じグループ会社でした。この背景を知ることで、両社の製品哲学や特徴の違いがより深く理解できます。

話は1976年に遡ります。この年、台湾で設立されたのがAcerです。

当初からコンピューター事業を主軸に据え、世界的なPCメーカーへと成長を遂げました。

その成長過程で、Acerは自社製品のモニターや周辺機器を製造する部門を抱えていました。

そして2001年、Acerはこのモニター製造部門をより専門性を高めるために子会社として分社化します。

これがBenQの始まりです。

つまり、BenQはAcerのモニター開発チームが独立した、いわば直系のDNAを受け継ぐ会社なのです。

その後、2007年に行われたAcerグループ全体の再編を機に、BenQはAcerグループから完全に独立し、独自の道を歩み始めました。

現在では両社の間に直接的な資本関係はありませんが、そのルーツを辿れば兄弟のような関係性と言えるでしょう。

豆知識:BenQの社名に込められた想い

BenQという社名は、「Bringing Enjoyment ‘N’ Quality to Life(楽しさと品質を人生に)」というスローガンの頭文字から名付けられています。独立後は、この理念のもとモニター専門メーカーとしての道を突き進み、特にゲーミングモニターやクリエイター向けモニターの分野で、独自の革新的な機能を次々と生み出し、確固たる地位を築いています。

このような歴史的背景から、両社はPC周辺機器メーカーとして長年の実績と高い技術力を持っています。

現在では、AcerはPC本体を含めた総合力とスケールメリットを活かしたコストパフォーマンス、対するBenQはモニターに特化した専門性とユーザー体験を重視した独自機能、という点にそれぞれの明確な特徴が現れています。

BenQはどこの国のメーカーか?

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BenQとAcerは、どちらも台湾に本社を置くグローバル企業です。

PCパーツや周辺機器に詳しい方ならご存知かもしれませんが、現代のIT業界において台湾メーカーは非常に大きな力を持っています。

「シリコンアイランド」とも呼ばれる台湾は、世界の半導体製造の中心地であり、多くの世界的IT企業がここから生まれています。

例えば、自作PCのマザーボードで圧倒的なシェアを誇るASUS(エイスース)や、高性能なグラフィックボードやゲーミングPCで人気のMSI(エムエスアイ)も同じく台湾の企業です。

彼らは互いに激しく競争し、また協力しながら、世界のPC市場の技術革新をリードしてきました。

世界市場を席巻する主要な台湾PC関連メーカー

  • Acer(エイサー):ノートPCからデスクトップ、モニターまで幅広く展開。大手調査会社IDCの調査によると、常に世界のPC出荷台数でトップ5に入る総合メーカー。

  • BenQ(ベンキュー):Acerから独立したディスプレイソリューション専門メーカー。ゲーミングモニター「ZOWIE」はプロシーンで絶大な支持。

  • ASUS(エイスース):マザーボードで世界シェアNo.1。ゲーミングブランド「ROG」も高い人気を誇る。

  • MSI(エムエスアイ):ゲーミングPC、マザーボード、グラフィックボードで世界的に有名。

製品の製造拠点については、BenQは主に台湾と中国に自社および関連会社の工場を持っています。

一方でAcerは、自社工場を持たない「ファブレス」という経営形態をとり、主に中国の外部工場へ製造を委託しています。

日本で私たちが手にする製品も、その多くがこれらの工場で製造されています。

「中国製」と聞くと品質に不安を感じる方もいるかもしれませんが、AppleのiPhoneをはじめ、世界の主要な電子機器メーカーが中国に製造拠点を置いているのが現状です。

BenQもAcerも長年にわたり世界中で製品を販売してきたグローバルブランドであり、厳格な品質管理基準を設けているため、製造国だけで製品の優劣を判断する必要は全くないと言えるでしょう。

主要なモニター比較ポイント

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BenQとAcerのモニターを単純な価格だけで比較するのは得策ではありません。

それぞれのメーカーが持つブランドの方向性や技術的な特徴を多角的に理解することが、あなたにとって本当に価値のある一台を見つけるための最短ルートとなります。

ここでは、モニター選びで後悔しないために、特に注目すべき比較ポイントを以下の表にまとめ、各項目の解説をより具体的にしました。

比較ポイント解説
価格(コストパフォーマンス)同じスペック帯でも数千円から数万円の価格差が出ることがあります。予算内で最高の体験を得るために最も重要な要素の一つです。
ゲーミング性能リフレッシュレート(Hz)応答速度(ms)が基本。これに加えて、残像感の低減や入力遅延の少なさも、特に競技性の高いゲームでは勝敗を左右します。
パネルの種類と画質IPS(高画質・広視野角)、VA(高コントラスト)、TN(高速応答)の特性を理解することが重要。色の再現性(色域)やHDR対応の有無も映像美に影響します。
独自機能BenQの残像低減技術「DyAc」や自動調光機能「B.I.+」など、メーカー独自の付加価値は価格差を納得させる大きな要因になります。
デザインと拡張性ベゼルの薄さ(マルチモニター環境に影響)やスタンドの調整機能(高さ・角度・回転)は、快適なデスク環境構築に不可欠です。HDMIやDisplayPortの端子の数やバージョンも確認しましょう。
ブランドと評判eスポーツ大会での公式採用実績(BenQ ZOWIEなど)は性能の証です。また、長期保証やドット抜け保証の有無など、購入後の安心感に関わるサポート体制も重要です。

これらのポイントを総合的に吟味し、自分がモニターに何を一番求めているのか(価格、速さ、画質、快適性など)を明確にすることで、自ずと選ぶべきメーカーやモデルが見えてきます。

次の項目から、各ポイントをさらに深く掘り下げていきましょう。

価格で選ぶならどっちがいいモニターか

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モニター選びにおいて、予算は最も現実的な制約の一つです。

結論から先に言うと、同じようなスペック帯で比較した場合、コストパフォーマンスを最優先するならAcerのモニターに大きな分があります。

Acerは、ノートPCからデスクトップPCまで手掛ける世界有数の総合PCメーカーです。

その「規模の経済」を活かし、部品の大量調達によるコストダウンを実現しています。

また、自社工場を持たないファブレス経営も、固定費を抑え製品価格に反映させやすい要因の一つです。

その結果、高性能なスペックのモニターを比較的リーズナブルな価格で市場に提供することが可能になっています。

実際に、人気が高い24インチクラス・フルHD・165Hz以上のゲーミングモニターで比較すると、Acerの「Nitro」シリーズは1万円台後半から豊富な選択肢があるのに対し、BenQのエントリーモデル「MOBIUZ」シリーズは2万円台後半からとなることが多く、明確な価格差が見られます。

注意点:ブランドとシリーズによる価格帯の違い

ただし、「Acerは常に安い」と一括りにするのは早計です。

Acer内でも、一般・エントリー向けの「Nitro」シリーズと、プロ・ハイエンド向けの「Predator」シリーズでは価格が大きく異なります。

同様に、BenQもカジュアルゲーマー向けの「MOBIUZ」と、eスポーツ競技向けの「ZOWIE」では価格設定が全く違います。

あくまで同程度のスペック帯で比較した場合の傾向として捉えることが重要です。

もちろん、BenQのモニターが比較的高価なのには明確な理由があります。

後述する独自の残像低減技術「DyAc」のような、長年の研究開発から生まれた独自技術への投資、ユーザーの健康を考えた高度なアイケア機能、そしてモニター内蔵とは思えないほど高音質なtreVoloスピーカーなど、カタログスペックだけでは見えにくい付加価値が価格に反映されているのです。

単純な安さでAcerを選ぶか、それとも価格差以上の体験価値を求めてBenQを選ぶか。

ここが、最初の大きな分かれ道となるでしょう。

応答速度などのゲーミング性能

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ゲーミング性能を語る上で欠かせないのが、「リフレッシュレート」と「応答速度」です。

この2つの基本スペックにおいて、BenQとAcerは甲乙つけがたい高性能モデルを揃えていますが、そのアプローチには思想の違いが見られます。

リフレッシュレート:互角の戦い

リフレッシュレート(1秒間に画面を何回書き換えられるかを示す数値)に関しては、両社とも最大で360Hzや、さらには540Hzといったプロeスポーツ選手向けの超高性能モデルをラインナップしており、技術的には完全に互角と言えます。

私たちが一般的に選択する144Hz〜270Hzのクラスにおいても、両社から価格や機能の異なる多種多様な製品が販売されており、選択肢の豊富さで困ることはありません。

応答速度:カタログスペックと体感性能

応答速度(画面の色が別の色に切り替わる速さ)のカタログスペックでは、Acerの方がより速い数値を謳うモデルが多く見られます。

Acerの製品ラインナップには、応答速度0.5ms(GTG)や、中には0.03msといった驚異的なスペックを掲げるモデルも存在します。

理論上は、この数値が小さいほど動きの速い映像の残像感が少なくなり、クリアな視界が得られます。

しかし、ここでゲーマーにとって非常に重要なのが、BenQが提供する独自の価値です。

BenQの切り札「DyAc™ (Dynamic Accuracy)」

BenQの競技向けブランド「ZOWIE」シリーズに搭載されている「DyAc™」は、単なる応答速度のスペック競争とは一線を画す技術です。

これは、バックライトの点滅を制御して黒いフレームを映像の間に挿入する「黒挿入技術」の一種で、人間の目の錯覚を利用して、動きの速い映像のブレ(モーションブラー)を劇的に軽減します。

これにより、素早く視点を動かした際の標的や、銃を撃った際の画面の揺れ(リコイル)の中でも、敵の輪郭をくっきりと視認しやすくなります。

この「実践的な見やすさ」は、特に精確なエイムが求められるFPSゲーマーから絶大な支持を集めています。(詳しくはBenQ ZOWIE公式サイトのDyAc™解説をご覧ください)

まとめると、純粋なカタログスペック上の応答速度を追求するならAcerに魅力的な選択肢が多く、数値だけでは測れない、実際のゲームプレイにおける「視認性」や「ブレのなさ」を最優先するなら、DyAc™を搭載したBenQ ZOWIEモデルが非常に強力な選択肢となるでしょう。

評判と用途で見る、AcerとBenQではどっちが良いのか

  • モニターは壊れやすい?実際の評判
  • 買ってはいけないモニターを避けるには
  • PS5やゲーム用途での選び方
  • 目に優しいアイケア機能の違い
  • FPSで有利なのはどっちのモニター?
  • あなたに合うのはAcerとBenQのどっち?

モニターは壊れやすい?実際の評判

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「〇〇社のモニターは壊れやすい」といった噂は、価格比較サイトのレビューやSNSでしばしば目にします。

では、BenQとAcerに関してはどうでしょうか。

実際のユーザーの評判を客観的に見ていくと、どちらのメーカーにも一長一短があり、一概にどちらかが壊れやすいと断定することは困難です。

Acerについては、やはりそのコストパフォーマンスの高さを評価する声が大多数を占めます。

一方で、母数が大きいこともあり、「ドット抜けがあった」「使用開始から早い段階で不具合が出た」といった初期不良に関する報告が散見されるのも事実です。

サポート対応についても、スムーズだったという意見と、時間がかかったという意見の両方があり、ケースバイケースのようです。

一方のBenQは、特に競技向けモデル「ZOWIE」を中心に、その品質と堅牢性に対して高い評価を得ています。

「ビルドクオリティが高い」「長期間安定して使えている」といった声は、価格の高さを納得させる一因となっています。

しかし、モデルによっては「色味の調整が難しい」「TNパネルの色が薄く感じる」といった画質面での指摘や、高機能ゆえの価格に対する不満の声も見られます。

保証とサポート体制の確認が重要

モニターは数年間使い続ける高価な買い物です。

メーカーの評判もさることながら、購入後の保証内容をしっかり確認することが何より重要になります。

特に注意したいのが「ドット抜け保証」の有無です。

画面上に常時点灯または消灯したままの点(ドット抜け)があっても、メーカーによっては保証対象外となる場合があります。

安心して購入するためにも、各社の保証規定や、購入する販売店の延長保証サービスなどを事前にチェックしておくことをお勧めします。

結論として、「BenQだから壊れない」「Acerだから壊れやすい」と断じるのは現実的ではありません。

両社とも長年の実績を持つ世界的な大手メーカーであり、基本的な品質は十分に信頼できます。

ネット上の評判はあくまで参考程度に留め、万が一の際に備えて保証がしっかりした製品を選ぶ、という視点を持つことが最も賢明な判断と言えるでしょう。

買ってはいけないモニターを避けるには

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「買ってはいけないモニター」とは、欠陥品を指すわけではありません。

多くの場合、自分の使い方や環境、目的に合わない製品を選んでしまった結果、「買わなければよかった」と後悔するケースを指します。

そうした失敗を避けるために、以下の3つのポイントを必ずチェックしましょう。

1. 性能と予算のミスマッチ(オーバースペック/スペック不足)

最も多い失敗例が、性能と目的のミスマッチです。

例えば、PlayStation 5でプレイするのが主目的なのに、PCのトッププロが使うような360Hzのモニターを購入してしまうケース。

ご存知の通り、PS5が出力できる映像は最大120Hzまでなので、360Hzの性能は全く活かせず、完全に無駄な投資となってしまいます。

逆に、高性能なゲーミングPCを持っているのに、60Hzの一般事務用モニターを使っていては、せっかくのPC性能が宝の持ち腐れです。

自分が使うデバイス(PCのスペックやゲーム機)の性能を正しく把握し、その性能を最大限に引き出せる、バランスの取れたスペックのモニターを選ぶことが鉄則です。

2. 用途に合わないパネルの選択

液晶パネルには主に「IPS」「VA」「TN」の3種類があり、それぞれに明確な長所と短所が存在します。

この特性を理解せずに選ぶと、大きな不満につながります。

パネル種類長所(メリット)短所(デメリット)こんな人におすすめ
IPSパネル発色が鮮やかで色の再現性が高い。斜めから見ても色変化が少ない(広視野角)。応答速度が比較的遅く、価格も高めになる傾向がある。黒の表現が少し白っぽくなることがある。RPGやオープンワールドなど美しいグラフィックを楽しみたい人。動画視聴や写真・動画編集もする人。
VAパネル黒が引き締まって見える(高コントラスト比)。IPSよりは安価な傾向。応答速度が遅く、特に暗い場面で残像感が出やすい。視野角もIPSに劣る。映画鑑賞や、ホラーゲームなど暗いシーンが多いゲームをプレイする人。メリハリのある映像が好きな人。
TNパネル応答速度が圧倒的に速い。比較的安価。見る角度によって色や明るさが大きく変わる(狭視野角)。色の再現性も低い。FPSや格闘ゲームなど、一瞬の反応速度が求められる競技性の高いゲームで勝ちたい人。画質は二の次と割り切れる人。

美しいグラフィックのゲームが好きなのにTNパネルを選んだり、FPSで勝ちたいのにVAパネルを選んだりするのは典型的な失敗例です。

極端に安価な無名メーカー品には要注意

オンラインマーケットでは、信じられないほど安価なモニターが販売されていることがあります。

しかし、聞いたことのないメーカーの製品は、表示されているスペック通りの性能が出ない「スペック詐称」のリスクや、品質管理が甘くすぐに故障するリスク、そして何より不具合発生時にサポートが全く受けられないリスクが非常に高いです。

安心して長く使える製品を求めるなら、BenQやAcerのような、世界中で販売実績があり、日本国内にもサポート拠点を持つ信頼できるメーカーから選ぶことを強く推奨します。

PS5やゲーム用途での選び方

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PlayStation 5(PS5)やXbox Series X|S、Nintendo Switchといった家庭用ゲーム機で最高のゲーム体験を得るためのモニター選びは、PCゲームとは少し違った視点が求められます。

最も重要なポイントは、「そのゲーム機が持つ映像出力性能を、過不足なく最大限に活かせるか」という点です。

PlayStation公式サイトの仕様にも明記されている通り、PS5の映像出力はリフレッシュレートが最大120Hz解像度は最大4K(3840×2160)となっています。

また、この4K/120Hz出力を実現するには、モニター側がHDMI 2.1という規格に対応している必要があります。

PS5用モニター選びの結論:バランスが重要

多くのユーザーレビューや専門家の意見を総合すると、現在のPS5用モニターとしては「120Hz以上に対応した、24~27インチのフルHD(1920×1080)またはWQHD(2560×1440)モニター」が、価格と性能のバランスが最も良い選択肢と言えます。

特にAPEX LegendsやCall of DutyのようなFPSゲームをプレイする場合、大画面すぎると視線移動が大きくなり、画面全体の情報を瞬時に把握しにくくなるため、多くのプロゲーマーも使用する24インチ前後が競技シーンでは主流です。

高精細な4K映像でオープンワールドRPGなどをじっくり楽しみたい場合は4Kモニターも素晴らしい選択ですが、FPSで勝つことを優先するなら、フルHDやWQHD解像度で安定して120Hzを出すことを優先するのがおすすめです。

この「120Hz対応」という条件であれば、BenQ、Acerともに多くの対応モデルを発売しています。

比較的安価なモデルでもPS5の性能を十分に引き出すことが可能です。

  • BenQ「MOBIUZ」シリーズ:高音質なtreVoloスピーカーを内蔵しているモデルが多く、別途スピーカーを用意したくない方や、迫力あるサウンドでゲームを楽しみたい場合に最適です。

  • Acer「Nitro」シリーズ:コストパフォーマンスに非常に優れており、限られた予算で手軽に120Hzの快適なゲーミング環境を構築したい方におすすめです。

結論として、PS5用途に限定すれば、BenQとAcerの間に決定的な性能差は生まれにくいです。

どちらを選ぶかは、あなたの予算、デザインの好み、スピーカーの要不要、そしてブランドへの信頼感といった、付加価値の部分で判断すると良いでしょう。

目に優しいアイケア機能の違い

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現代のデジタルライフにおいて、長時間モニターを見続けることは避けられません。

ゲーマーやPCワーカーにとって、目の疲れや健康への影響を軽減する「アイケア機能」は、モニター選びの隠れた重要項目です。

BenQとAcerは、どちらもこの機能に力を入れていますが、その哲学と技術には興味深い違いがあります。

まず、基本となるアイケア機能、すなわち画面のちらつき(フリッカー)をハードウェアレベルで抑制する「フリッカーフリー」や、眼精疲労の原因とされる「ブルーライト」を軽減するモードは、現在では両社のほとんどのモデルに標準搭載されています。

この基本的な目の保護機能においては、両社の間に大きな優劣はありません。

しかし、一歩進んだ「ユーザーの環境に適応する」という視点で見ると、違いが明確になります。

BenQ独自のインテリジェントなアイケア技術

BenQの大きな強みであり、他社との差別化ポイントとなっているのが、周囲の環境光を検知して、モニターの輝度と色温度をリアルタイムで自動調整する独自技術「ブライトネスインテリジェンスプラス(B.I.+)」です。

例えば、日中の明るい部屋では画面をはっきりと見やすく調整し、夜間に部屋の照明を落とすと、それに合わせて輝度を下げ、暖色系の目に優しい色合いに自動で変化させてくれます。

これにより、ユーザーは意識することなく、常に目に最適な画面環境で作業やゲームを続けることができるのです。

世界的な第三者認証機関によるお墨付き

BenQのアイケア技術は、ドイツに本拠を置く世界的な第三者認証機関「TÜV Rheinland(テュフ・ラインランド)」から、フリッカーフリーやブルーライト軽減に関する認証を取得しています。

これは、その性能が客観的な基準で高く評価されていることの証です。

AcerのVisionCare技術

一方、Acerも「Acer VisionCare」という技術群でアイケアに対応しています。

これにはフリッカーレスやブルーライトシールド、低光量でも見やすいローディミング機能などが含まれます。

基本的な機能は網羅されていますが、BenQのような環境光に応じた「自動調整機能」は、一部のハイエンドモデルに限られます。

結論:より積極的なアイケアを求めるならBenQが優勢

基本的なブルーライトカット機能などで十分と考えるなら、Acerでも全く問題ありません。

しかし、より積極的に目の健康を維持したい、環境の変化に左右されずに常に快適な視聴環境を追求したいと考えるのであれば、独自のインテリジェントな自動調光機能を持つBenQのモニターが明らかに優れていると言えるでしょう。

FPSで有利なのはどっちのモニター?

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APEX Legends、VALORANT、Call of Duty――一瞬の反応速度と正確なエイムが勝敗を分けるFPS(ファーストパーソン・シューティング)ゲームにおいて、モニターは単なる出力装置ではなく、プレイヤーの能力を最大限に引き出すための「武器」です。

この極めて競技性の高いジャンルにおいて、「どちらのメーカーが有利か」と問われれば、多くのコアゲーマー、そして世界のトッププロ選手たちがBenQのeスポーツ特化ブランド「ZOWIE」シリーズの名を挙げるでしょう。

その最大の理由は、これまでも繰り返し触れてきた独自の残像低減技術「DyAc+™ (Dynamic Accuracy Plus)」の圧倒的な存在感です。

激しい視点移動(フリックエイム)や、フルオート射撃時の画面の揺れ(リコイルコントロール)の最中でも、敵の輪郭がブレずにくっきりと視認できるため、ターゲットを追い続けるトラッキングエイムの精度が格段に向上します。

この「体感できるレベルの見やすさ」は、他のメーカーの高速応答モニターとは一線を画す、ZOWIEだけの大きなアドバンテージです。

勝利のために最適化された多彩な機能

ZOWIEシリーズの強みはDyAc+™だけではありません。

  • Black eQualizer: 暗い場所に潜む敵を、明るい場所を白飛びさせることなく鮮明に映し出す機能。

  • Color Vibrance: 色の彩度を細かく調整し、背景に紛れた敵の視認性を向上させる機能。

  • S.Switch: 事前に設定した複数の画質モードをボタン一つで瞬時に切り替えられる外付けコントローラー。

これらの機能群が連携することで、あらゆるゲーム内状況に最適化された最高の視認性を提供します。

もちろん、AcerのモニターがFPSに不向きというわけでは決してありません。

ハイエンドブランド「Predator」シリーズは、360Hzを超える超高リフレッシュレートと高速な応答速度を誇り、極めて滑らかな映像で快適なプレイ環境を提供します。

しかし、「楽しむ」だけでなく「勝つこと」に徹底的にこだわり、コンマ1秒を争う世界で少しでも有利な環境を構築したいと考える競技志向のプレイヤーにとって、ZOWIEが提供する「視認性の最適化」という思想は、現状で最も有力な選択肢の一つと言って間違いありません。

ただし、最後に一つだけ。

どんなに優れたモニターも、プレイヤーの代わりにはなってくれません。

インプットした情報の中にも「しょぼいモニターで毎試合1位を取るフレンドがいる」「結局は腕の問題」という声が多くありました。

どんなに良い道具を揃えても、最終的に弾を当てるのはプレイヤー自身です。

モニターは、あくまでそのスキルを100%発揮するための、最高のパートナーと考えるのが良いでしょう。

あなたに合うのはAcerとBenQのどっち?

  • BenQとAcerは、もともとは同じグループから生まれた台湾の兄弟企業
  • 限られた予算の中で最大限のスペックを求めるならAcerのコストパフォーマンスは非常に魅力的
  • FPSなどの競技ゲームで本気で勝利を目指すならBenQのZOWIEシリーズが世界のスタンダード
  • PS5でのゲームプレイが主目的なら120Hz対応モデルを選べばどちらのメーカーでも性能を十分に引き出せる
  • 独自の残像低減技術DyAcはBenQだけの強力な武器であり、クリアな視認性を最優先するなら最高の選択肢
  • カタログスペック上の応答速度ではAcerがより速い数値を謳うモデルも存在する
  • 目の健康を積極的に考え、環境光に応じた自動調整機能を求めるならBenQのアイケア技術が優れている
  • Acerは総合PCメーカーとしての規模を活かし、幅広いラインナップと価格帯を実現している
  • BenQはディスプレイ専門メーカーとして、独自の付加価値とユーザー体験の向上を徹底的に追求している
  • ヘッドホンを使わず、モニター内蔵スピーカーの音質にもこだわるならBenQのMOBIUZシリーズが高評価
  • どちらのメーカーも世界的に信頼されており、基本的な品質や耐久性に過度な心配は不要
  • ネット上の「壊れやすい」という評判は個人の体験であり、ドット抜け保証などサポート内容の確認がより重要
  • 「買ってはいけないモニター」とは、自分のPCスペックや主な用途に合っていない製品のこと
  • 最終的にはあなたがモニターに何を最も求めるのか(価格、速さ、画質、快適性)を明確にすることが大切
  • この記事で得た知識をもとに、あなたにとって最高のパートナーとなる一台を見つけてほしい

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