HPは二度と買わない！故障の原因と後悔しない次のPC選び

せっかく悩み抜いて選んだHPのパソコンが、1年間の保証期間が切れた直後にまるでタイマーが仕掛けられていたかのように壊れたり、ある日突然ヒンジが「バキッ」と音を立てて砕け散ったりして、「もうHPは二度と買わない！」と怒りに震えながら検索画面に向き合っている方は、決してあなた一人ではありません。

私自身、過去に何度もパソコンを買い替えてきましたが、期待を寄せていた製品が裏切られる瞬間のあの絶望感と、メーカーに対する信頼が一気に崩れ去る感覚は、今でも鮮明に思い出せるほど痛いほどよくわかります。

「デザインが良いから」「コスパが最強だから」と自分を納得させて購入したはずが、まさかこんな結末を迎えるとは夢にも思わなかったでしょう。

特に、画面が真っ暗で起動しない「文鎮化」トラブルや、サポートセンターの機械的で冷たい対応に直面した時の無力感は、ネット上の掲示板やSNSでもDellや他の海外メーカーと同様に、常に議論の的となっている深刻なテーマです。

この記事では、なぜそのような理不尽な故障が特定のモデルで繰り返されるのかという構造的な原因や、その背景にあるメーカーの設計思想、そして何より、今後あなたが二度とパソコン選びで失敗し、悔しい思いをしないための具体的な選定ポイントについて、私の実体験と膨大なリサーチに基づいて、包み隠さずお話しします。

記事のポイント

HP製品で多発するヒンジ破損やBIOS不具合の具体的なメカニズムと予兆
「壊れやすい」とレッテルを貼られる海外メーカー製PCの製造現場の事情
トラブル発生時に高額修理を回避するために試すべき復旧コマンドと判断基準
次のパソコン選びで絶対に後悔しないための「耐久性」を見抜くプロの視点

HPは二度と買わないと後悔する故障の原因
HPを二度と買わない人のための次期モデル選び

HPは二度と買わないと後悔する故障の原因

多くのユーザーがHP製品に対し「二度と買わない」と決別を宣言する背景には、単なる個体差や「運が悪かった」では決して片付けられない、特定のシリーズやモデルに共通して内在する構造的な弱点や、回避困難なシステムトラブルが厳然として存在します。

ここでは、世界中で報告されている膨大なユーザーの声と技術的な分析をもとに、特に被害報告が多い故障パターンとその深層にある原因について、徹底的に深掘りしていきます。

HPノートパソコン壊れやすい最大の理由はヒンジ
画面が真っ暗になるBIOS不具合と対処法
DELLやHPは壊れやすいという評判の真実
HPとDELLの故障率やサポートの違い
DELLも二度と買わないという声との共通点

HPノートパソコン壊れやすい最大の理由はヒンジ

「HPのノートパソコンは二度と買わない」と心に誓わせる最大の要因、それは間違いなく「ヒンジ（開閉部分）の物理的な崩壊」です。

特に、スタイリッシュなデザインで人気を博した「Envy x360」や「Pavilion x360」といった、画面が360度回転してタブレットのようにも使えるコンバーチブルモデルにおいて、このトラブルは悲劇的な頻度で発生しています。

x360シリーズのようなコンバーチブルPCは、画面を任意の角度で固定したり、裏側まで回転させたりするために、ヒンジ部分に非常に強力な「トルク（回転抵抗）」を持たせる必要があります。

しかし、この鋼鉄のように硬い金属製のヒンジを支え、固定している「受け側」のパーツは、驚くべきことに、多くの場合プラスチック製のシャーシに埋め込まれた小さな金属ナットに過ぎないのです。

想像してみてください。

毎日のように繰り返される画面の開閉動作によって、硬い金属ヒンジと柔らかいプラスチック筐体の接合部分には、強烈なテコの原理が働き続けます。

金属はびくともしませんが、プラスチックは徐々に疲労し、微細な亀裂が入り始めます。

そして、メーカー保証が切れた1年過ぎや2年目あたりで、プラスチックの耐久限界を超え、ある日突然、固定ネジごともげるようにして内部から破壊されるのです。

ユーザーからすれば「普通に使っていただけ」なのに、液晶画面の隅が浮き上がり、閉まらなくなり、最悪の場合はテコの原理が液晶パネルそのものに作用して、画面が割れてしまいます。

これは「計画的陳腐化」と疑われても仕方がないほどの設計上の不均衡であり、米国ではこの欠陥を巡って集団訴訟（Carson et al. v. HP Inc.）まで起きています。

それにもかかわらず、サポート窓口では「お客様の開閉の仕方が悪かったのでは？」と過失扱いされ、5万円を超える高額な修理費を請求されるケースが後を絶ちません。

この理不尽さこそが、ユーザーの怒りの炎に油を注いでいるのです。

ヒンジ崩壊の予兆サイン：この音がしたら即使用中止！

ヒンジは一瞬で壊れることもありますが、多くの場合、完全に崩壊する前に「SOSサイン」を出しています。

以下の症状に一つでも心当たりがある場合は、すでに内部でプラスチックの破断が始まっています。

異音の発生：画面を開閉するたびに、ヒンジ付近から「ピシッ」「メリメリ」「パキパキ」という、プラスチックが擦れるような乾いた音が聞こえる。
ベゼルの浮き：画面下の枠（ベゼル）や、キーボード面の角が、開閉時にパカパカと浮き上がったり、隙間ができたりしている。
開閉抵抗の変化：以前より画面の開け閉めが重くなった、あるいは逆に特定の角度でカクンと緩くなる感覚がある。
謎の破片：パソコンを持ち上げたときや、開閉したときに、内部から黒いプラスチックの小さな欠片や粉が落ちてくる。

これらの症状が出たら、これ以上無理に開閉すると液晶パネルそのものを割ってしまうリスクがあります。

すぐにそのままの状態で使用を中止し、修理に出すか、重要なデータのバックアップを最優先で行うことを強くおすすめします。

画面が真っ暗になるBIOS不具合と対処法

物理的な破損と同じくらいユーザーを恐怖に陥れ、「もうHPは懲りごりだ」と思わせるのが、不可解なシステムトラブルです。

昨夜までは何の問題もなく使えていたのに、翌朝電源ボタンを押すと、電源ランプは点灯し、ファンの回転音も聞こえるのに、画面が漆黒のまま何も表示されないという、いわゆる「ブラックスクリーン（黒画面）」現象に遭遇し、パニックになった方も多いのではないでしょうか。

この現象の厄介な点は、ユーザーが何か特別な操作をしたわけではないのに発生することです。

その主犯格として疑われるのが、Windows UpdateやHP Support Assistantを経由してバックグラウンドで自動配信・適用される「BIOS（バイオス）アップデート」の失敗です。

BIOSはパソコンのハードウェアを制御する最も基本的なプログラムですが、この更新プロセス中に電源が落ちたり、データの書き込みエラーが発生したりすると、マザーボードがCPUやメモリを正しく認識できなくなり、PCはただの「光る箱（文鎮）」と化してしまいます。

特にHPのノートPCでは、Caps LockキーのLEDライトが「長い点滅○回、短い点滅○回」というモールス信号のようなパターンで明滅し、エラーを訴えるケースが典型的です。

多くの人はここで「故障した」と諦めて修理に出してしまいますが、実はHPのパソコンには、こうしたBIOS破損事故に備えて、隠された「自己修復機能」が搭載されている機種が多いのをご存知でしょうか。

これはマニュアルの奥深くにしか書かれていない、知る人ぞ知る救済措置です。

諦める前に試すべき！「魔法の復活コマンド」BIOSリカバリ手順（Win + B）

もし画面が真っ暗なまま起動しなくなったら、修理に出す前に以下の手順を冷静に試してみてください。これで直れば修理費はゼロ円です。

完全シャットダウン：電源ボタンを15秒以上長押し続けて、PCの電源を完全に落とします（電源LEDが消灯するのを確認）。
キー入力の準備：ACアダプターが接続されていることを確認し、キーボードの「Windowsキー」と「B」キーを同時に押し続けます。
電源オン：「Win + B」を押したままの状態で、電源ボタンを1秒だけ押し、すぐに電源ボタンから指を離します（※この時、「Win + B」は絶対に離さず、押し続けてください）。
待機の時間：画面が真っ暗なままでも焦らず、そのまま40秒〜1分ほど押し続けます。突然BIOSの更新画面（白い文字やプログレスバー）が表示されたり、「ピピピ」というビープ音が鳴ったりしたら成功です。その時点でキーから指を離して、処理が終わるのを待ちましょう。

※機種によっては「Win + V」キーの場合もあります。

これでダメなら、バッテリーを外して電源ボタンを長押しする「CMOSクリア（完全放電）」も有効な手段ですが、それでも復旧しない場合はマザーボード自体の物理故障が疑われます。

DELLやHPは壊れやすいという評判の真実

ネットで「パソコンおすすめ」と検索すれば上位に出てくるHPやDELLですが、同時に「壊れやすい」「すぐダメになる」というネガティブな評判も後を絶ちません。

この極端な評価の二極化には、少し冷静で統計的な視点が必要かなと思います。

まず大前提として理解すべきは、HPとDELLは世界的なシェアが圧倒的に大きく、出荷台数が桁違いに多いという事実です。

単純な確率論の話ですが、分母が大きければ大きいほど、故障報告の絶対数（分子）も必然的に増えます。

例えば、年間100台しか売れていないニッチなメーカーで1台が壊れるのと、年間100万台売れている巨大メーカーで1万台が壊れるのでは、故障率は同じ1%でも、インターネット上に書き込まれる「壊れた！最悪だ！」という悲鳴の数は、後者の方が圧倒的に多くなり、検索結果を埋め尽くしてしまいます。

つまり、「壊れやすいという声が多い」ことの一部は、単に「使っている人が多い」ことの裏返しでもあるのです。

しかし、それを差し引いてもなお、「コストカットの強烈なしわ寄せ」が耐久性に影を落としているモデルが実在するのは否定できない事実です。

特に、家電量販店やネット通販で「激安！5万円台！」と銘打って売られているエントリーからミドルレンジ（PavilionやHP 15sなど）のモデルでは、カタログスペック上のCPUやメモリ容量を競合他社より豪華に見せるために、ユーザーの目に見えにくい部分で徹底的なコスト削減が行われています。

それは例えば、先ほど触れたヒンジの受け皿が金属ではなくプラスチックであったり、冷却ファンの軸受けが安価な部品であったり、マザーボードのコンデンサのグレードを落としていたりと、プロが見れば「ああ、ここでコストを削ったな」と分かる作りになっています。

「コスパ最強」という甘い言葉の裏には、こうした「耐久性を犠牲にした安さ」が隠されている場合があることを、私たちは知っておく必要があります。

HPとDELLの故障率やサポートの違い

実際のところ、故障率そのものにメーカー間で天と地ほどの差があるわけではありません。

どのメーカーも部品レベルでは同じようなサプライヤー（Intel、AMD、Samsungなど）から調達しているからです。

では、なぜユーザーは「二度と買わない」とまで激怒するのでしょうか。

その決定的な違いは、故障した後の「サポート体験（カスタマーエクスペリエンス）」の質にあります。

HPやDELLといった外資系メーカーのサポート体制は、徹底した合理化とコスト管理の上に成り立っています。

多くの個人向け標準サポート窓口は、人件費の安い海外（中国や東南アジアなど）のコールセンターに集約されています。

もちろん日本語対応ですが、マニュアルに厳格に従うよう訓練されているため、「こちらの困っている状況や感情的なニュアンスが伝わりにくい」「マニュアルにない事象だと話が通じない」というコミュニケーションのストレスを感じることが多々あります。

また、修理対応も非常にシステマチックで、保証期間が1日でも過ぎていれば、たとえそれが構造的な欠陥に見える故障であっても、冷徹に高額な修理見積もりを提示されます。

項目	HP（個人向け標準サポート）	DELL（個人向け標準サポート）
対応拠点	海外拠点の日本語対応が主流（日本語レベルにバラつきあり）	海外拠点の日本語対応が主流（中国・大連など）
対応の柔軟性	マニュアル重視。リコール対象外の不具合は強く否定される傾向。	非常にドライ。パーツ交換対応などは早いが、交渉の余地は少ない。
修理費用	一律料金制を取ることが多く、軽微な故障でも5〜6万円かかる場合がある。	保証切れ後の修理費は非常に高額で、買い替えを促されるレベル。

一方で、同じHPでも法人向けモデル（EliteBookなど）や、上位機種向けの「プレミアムサポート」契約者は、国内の熟練スタッフによる手厚いサポートを受けることができます。

つまり、「安さを求めてスタンダードモデルを買い、標準サポートしか受けていない層」が、結果的に最も冷遇され、トラブル時に孤立しやすい構造になっているのです。

HPが悪いというよりは、「安価なHP製品におけるサポート体制の限界」が、ユーザーの期待値と大きく乖離していることが、不満の根源と言えるでしょう。

DELLも二度と買わないという声との共通点

興味深いことに、「HP 二度と買わない」と検索してこの記事に辿り着いた方の多くは、同時に「Dell 二度と買わない」というキーワードでも検索し、比較検討していることが多いのです。

この2大巨頭に対する不満の声には、驚くほど共通した特徴があります。

それは、「外資系メーカー特有の割り切りとドライさ」に対する日本的感覚とのギャップです。

日本のメーカー（DynabookやPanasonicなど）は、良くも悪くも「お客様は神様」的な精神が残っており、保証期間が少し過ぎたくらいなら無償で修理してくれたり、明らかに製品側の弱点であれば柔軟に対応してくれたりする「情状酌量」の文化が少なからずあります。

しかし、HPやDellにはその概念が希薄です。

「契約（保証期間）こそが全て」であり、初期不良期間を過ぎたら、どんな理由があっても有償修理というルールが徹底されています。

例えば、前述のヒンジ問題が集団訴訟に発展していても、公式なリコール発表が出ていない限り、サポート担当者は「それは仕様です」あるいは「お客様の使い方が乱暴だったことによる破損（Accidental Damage）です」と主張します。

ユーザーからすれば「普通に開けただけなのに！」と叫びたくなる状況でも、メーカー側は「物理的な破損は保証対象外」という一点張りで取り合ってくれません。

この「自分たちの非を認めない」「ユーザーのせいにする」というガスライティング（心理的虐待）にも似た対応を突きつけられた時、ユーザーの心は完全に離れ、「こんな誠意のないメーカーの製品は、金輪際二度と買わない」という固い決意に至るわけですね。

HPを二度と買わない人のための次期モデル選び

一度でもパソコン選びで痛い目を見ると、次は絶対に失敗したくない、もうあんな不快な思いはしたくないと、慎重になるのは当然のことです。

しかし、恐れるあまりパソコン選び自体が億劫になってしまっては元も子もありません。

ここからは、私の苦い経験と数多くのレビュー実測に基づいた、「後悔しないためのパソコン選び」の具体的な視点をお伝えします。

買わない方がいいパソコンメーカーの特徴
ノートパソコン壊れやすいメーカーを避けるコツ
ノートパソコン堅牢性メーカーの選び方
ノートパソコン耐久性ランキングおすすめモデル
まとめ：HPは二度と買わないという経験を次のPC選びへ

買わない方がいいパソコンメーカーの特徴

一概に「このメーカーは絶対にダメ」と断じるのは難しいですが、避けたほうが無難なメーカーや、警戒すべきモデルには明確な特徴があります。

それはズバリ、「安さの理由がどこにあるか説明できない」場合です。

同じCore i5プロセッサ、同じ16GBメモリを搭載しているのに、A社は12万円で、B社は8万円で売っているとします。

この「4万円の差」は魔法ではありません。

必ずどこかでコストが削られています。

もし、その安さの理由が「大量生産によるスケールメリット」や「広告費の削減」であれば良いのですが、多くの「地雷PC」は、筐体の品質、ディスプレイの質、そしてサポート体制を限界まで削ることでその安さを実現しています。

特に以下のような特徴があるメーカーやモデルには注意が必要です。

レビューでの共通した悲鳴：Amazonや価格.comのレビューで、「ヒンジが緩い」「キーボードがたわむ」「熱を持ってファンがうるさい」というハードウェア的な不満が散見される場合、それは設計レベルの問題です。
サポート窓口の迷宮化：公式サイトを見ても、電話番号がどこにあるか分からない、チャットボットがループして人間に繋がらないなど、サポートへのアクセスを意図的に難しくしているメーカーは、トラブル時のストレスが尋常ではありません。
ドライバ放置問題：発売から1年以上経過しても、ドライバやBIOSの更新ファイルが全く提供されていない、あるいは更新日付が古いままのメーカーは、製品のメンテナンスに対する姿勢に疑問符がつきます。

ノートパソコン壊れやすいメーカーを避けるコツ

では、どうすれば壊れにくいパソコンを見抜けるのでしょうか。

カタログスペックのCPUやメモリの数字を見る前に、まずは「筐体（ボディ）の素材と構造」をチェックする癖をつけてください。

ここを見るだけで、地雷を踏む確率はグッと下がります。

耐久性を見抜く3つのチェックポイント

素材は金属か樹脂か： 一般的に、プラスチック（樹脂）筐体よりも、マグネシウム合金やアルミニウムなどの金属ボディの方が圧倒的に剛性が高く、たわみや衝撃に強いです。特にヒンジ周りが金属と一体化しているモデルは信頼性が高いです。
ヒンジ構造の単純さ： 複雑なギミックは故障の元です。画面が回転する2-in-1タイプよりも、通常のクラムシェル（折りたたみ）型の方が構造が単純で、可動部品への負荷が少ないため、結果として長持ちします。「ギミックはロマンだが、リスクでもある」と心得ましょう。
熱設計（排熱）のゆとり： 薄さを追求しすぎて排気口が極端に狭いモデルや、キーボードの隙間から吸気するような無理な設計のモデルは、内部に熱がこもりやすく、バッテリーの膨張や基盤の劣化を早めます。底面や背面にしっかりとした通気口があるか確認しましょう。