「パソコンのポインターが出ない…」と、作業が止まってしまい困っていませんか。
特に、ノートパソコンのカーソルが出ない、Windows10やWindows11で急にマウスのカーソルが出ないといった状況は、非常に焦るものです。
タッチパッドも反応せず、マウスポインターが消えたままでは、その復活方法を探すことさえ困難になります。
中には、パソコンの矢印が消えた上、マウスなしでどうすればいいのか途方に暮れている方もいるかもしれません。
この記事では、そのような状況に陥った方のために、カーソルが出ないときの対処法と、具体的なマウスポインターの出し方を、初心者にも分かりやすく網羅的に解説します。
パソコンのポインターが出ない原因と初期対処法
- ノートパソコンのカーソルが出ない時の確認点
- タッチパッドの有効・無効を切り替える方法
- マウスポインターが消えた?復活させる簡単操作
- カーソルが出ないときの対処法としての再起動
- パソコンの矢印が消えた。マウスなし。どうすればいいか解説
ノートパソコンのカーソルが出ない時の確認点

ノートパソコンのカーソルが突然表示されなくなった場合、最も可能性が高い原因の一つが、タッチパッド機能の無効化です。
これは故障ではなく、多くの場合、無意識のキー操作によって引き起こされます。
多くのノートパソコンには、キーボードの操作でタッチパッドの有効・無効を切り替えるショートカットキーが用意されています。
まずは落ち着いて、お使いのキーボードを確認してみましょう。
キーボードショートカットの確認
一般的に、「Fn」キーと、キーボード上段にあるファンクションキー(F1〜F12)のどれかを同時に押すことで、タッチパッドのオン・オフを切り替えられます。
ファンクションキーには、タッチパッドや斜線が入ったマウスのアイコンが印字されていることが多いです。
代表的なショートカットキーの例
- Fn + F5
- Fn + F7
- Fn + F9
※上記の組み合わせは一例です。
メーカーや機種によって異なりますので、ご自身のパソコンのキーボードをご確認ください。
中には、ファンクションキーではなく、スペースキーやその他の特定のキーにタッチパッドのオン・オフ機能が割り当てられている機種も存在します。
キーボードの刻印を注意深く探してみてください。
タッチパッドの有効・無効を切り替える方法

キーボードショートカットで解決しない場合、Windowsの設定自体でタッチパッドが無効になっている可能性を疑います。
ここでは、マウスが使えない状態を想定し、キーボードのみで設定を確認・変更する手順を解説します。
Windowsの設定画面から変更する手順
Windows11を例に、キーボード操作でタッチパッドを有効にする手順を紹介します。
- Windowsキー + Iキー を同時に押し、設定画面を開きます。
- Tabキーを数回押し、左側のメニューに移動したら、矢印キー(↓)で「Bluetoothとデバイス」を選択し、Enterキーを押します。
- Tabキーで右側の項目に移動し、矢印キー(↓)で「タッチパッド」を選択してEnterキーを押します。
- 「タッチパッド」の項目がオフ(無効)になっていたら、スペースキーまたはEnterキーを押してオン(有効)に切り替えます。
この操作で、タッチパッドが再び機能し始めるか確認してください。
外部マウス接続時の設定に注意
Windowsの設定には、「マウスの接続時にタッチパッドをオフにする」という項目があります。
この設定が有効になっていると、USBマウスやBluetoothマウスを接続している間は、タッチパッドが自動的に無効化されます。
ワイヤレスマウスのレシーバーを挿したままの場合なども該当するため、一度外部マウスをすべて取り外して確認することも重要です。
マウスポインターが消えた?復活させる簡単操作

ポインターが表示されない原因は、単純に見失っているだけかもしれません。
特にマルチディスプレイ環境や高解像度のモニターでは、ポインターが画面の隅に隠れてしまいがちです。
まずは、接続しているマウスを上下左右に大きく、素早く動かしてみてください。
これだけで、隠れていたポインターが視界に入ってくることがあります。
意外とこれだけで「なんだ、ここにいたのか」と見つかることも多いんですよ。
本格的なトラブルシューティングの前に、ぜひ試してみてくださいね。
Windowsの便利機能でポインターを見つける
マウスを動かしても見つからない場合、Windowsに標準で搭載されている「ポインターの位置を表示する」機能が役立ちます。
この設定を有効にしておくと、キーボードの「Ctrl」キーを押すだけで、ポインターの位置が円で示されるようになります。
設定方法は以下の通りです(キーボード操作)。
- Windowsキーを押し、スタートメニューを開きます。
- キーボードで「mouse」と入力し、検索結果から「マウス設定」を矢印キーで選択し、Enterキーを押します。
- Tabキーで「マウスの追加設定」または「その他のマウスオプション」に移動し、Enterキーを押します。
- 「マウスのプロパティ」ウィンドウが開いたら、Ctrl + Tabキーで「ポインターオプション」タブに移動します。
- Tabキーで「Ctrlキーを押すとポインターの位置を表示する」のチェックボックスに移動し、スペースキーでチェックを入れます。
- Tabキーで「OK」ボタンに移動し、Enterキーを押して設定を完了します。
カーソルが出ないときの対処法としての再起動

これまで紹介した方法で解決しない場合、パソコンを再起動するのが最もシンプルかつ効果的な対処法の一つです。
OSやドライバーに一時的な不具合が発生している場合、再起動によってシステムの状態がリセットされ、問題が解消されることがよくあります。
ポインターが表示されずマウス操作ができないため、キーボードを使って再起動を実行します。
キーボード操作での再起動手順
最も確実な方法は、Ctrl + Alt + Deleteキーを同時に押す方法です。
- CtrlキーとAltキーを押しながら、Deleteキーを押します。
- セキュリティオプション画面が表示されます。
- Tabキーを押して、画面右下にある電源アイコンに移動し、Enterキーを押します。
- メニューが表示されたら、矢印キーで「再起動」を選択し、Enterキーを押します。
完全シャットダウンも試す価値あり
Windows10以降には、次回の起動を高速化する「高速スタートアップ」機能が標準で有効になっています。
これは便利ですが、前回のセッションの不具合情報を保持してしまうことがあるため、単なる再起動では問題が解決しないケースもあります。
その際は、「Shift」キーを押しながらシャットダウンを実行する「完全シャットダウン」を試してみてください。
これにより、システムが完全にリフレッシュされた状態で起動します。
パソコンの矢印が消えた。マウスなし。どうすればいいか解説

パソコンの矢印(ポインター)が消え、マウスもタッチパッドも使えない状況は、まさに八方塞がりです。
しかし、Windowsはキーボードだけでもほとんどの操作ができるように設計されています。
慌てずに、基本的なキーボード操作を覚えましょう。
これができれば、設定変更やドライバーの再インストールといった、より高度な対処法へ進むことができます。
覚えておくべき基本のキーボード操作
キー操作 | 機能 |
---|---|
Windowsキー | スタートメニューを開く。アプリの検索などが可能。 |
Tabキー / Shift + Tabキー | ウィンドウ内の項目(ボタンや入力欄)を順方向/逆方向に移動する。 |
矢印キー(↑↓←→) | メニューやリスト内の項目を選択する。 |
Enterキー | 決定。選択しているボタンを押したり、アプリを起動したりする。 |
スペースキー | チェックボックスのオン・オフを切り替える。 |
Alt + F4キー | アクティブなウィンドウを閉じる。デスクトップ画面で実行するとシャットダウンメニューが表示される。 |
Ctrl + Alt + Deleteキー | セキュリティオプション画面を開く。ここから再起動やタスクマネージャーの起動が可能。 |
これらのキーを組み合わせることで、設定画面を開いたり、アプリケーションを終了させたりできます。
まずはTabキーと矢印キーで移動し、Enterキーで決定するという基本の流れを掴むことが重要です。
パソコンのポインターが出ない時のOS別・高度な解決策
- Windows10でマウスカーソルが出ない時の設定
- Windows11でのドライバー再インストール手順
- マウスなしでドライバーを再インストールする方法
- BIOS初期化などマウスポインターの出し方
- まとめ:最終手段!パソコン ポインターが出ない時の備え
Windows10でマウスカーソルが出ない時の設定

Windows10をお使いでマウスカーソルが表示されない場合、ドライバーの問題やシステム設定が原因であることが考えられます。
ここでは、Windows10に特化した設定の確認ポイントを解説します。
デバイスマネージャーでの状態確認
マウスやタッチパッドがOSに正しく認識されているかを確認するために、「デバイスマネージャー」をチェックします。
ここでもキーボード操作が中心となります。
- Windowsキー + Xキーを同時に押し、クイックリンクメニューを表示させます。
- 矢印キー(↑)で「デバイスマネージャー」を選択し、Enterキーを押します。(または、メニューが表示された状態でMキーを押します)
- デバイスマネージャーが開いたら、Tabキーでデバイスの一覧に移動します。
- 矢印キー(↓)で「マウスとそのほかのポインティングデバイス」という項目を探します。
- この項目に「!」や「?」のマークが付いていたり、項目自体が存在しなかったりする場合、ドライバーに問題が発生している可能性が高いです。
もし異常を示すマークが付いているデバイスがあれば、そのデバイスを選択してEnterキーを押し、プロパティ画面でエラーの詳細を確認できます。
多くの場合、ドライバーの再インストールで解決します。
Windows11でのドライバー再インストール手順

前述の通り、ドライバーの不具合はポインターが表示されない一般的な原因です。
Windows11では、ドライバーを一度アンインストール(削除)し、パソコンを再起動することで、OSが適切な標準ドライバーを自動的に再インストールしてくれます。
この手順により、破損したドライバーファイルがクリーンな状態に置き換わり、問題が解決することが期待できます。
ドライバーをアンインストールする具体的な流れ
以下の手順を、キーボード操作で慎重に行ってください。
- Windowsキー + Xキー → Mキーで「デバイスマネージャー」を開きます。
- Tabキーと矢印キーで「マウスとそのほかのポインティングデバイス」に移動し、右矢印キー(→)で項目を展開します。
- 一覧からお使いのマウス名(例:「HID準拠マウス」など)を矢印キーで選択し、Enterキーを押してプロパティを開きます。
- Ctrl + Tabキーで「ドライバー」タブに移動します。
- Tabキーで「デバイスのアンインストール」ボタンに移動し、Enterキーを押します。
- 確認ウィンドウが表示されたら、「アンインストール」が選択されていることを確認し、再度Enterキーを押します。
- デバイスマネージャーを閉じた後、パソコンを再起動します。
再起動後、Windowsがデバイスを再認識し、ドライバーが自動でインストールされます。
これでポインターが復活するかどうかを確認してください。
マウスなしでドライバーを再インストールする方法

この項目は、前項「Windows11でのドライバー再インストール手順」と内容が密接に関連します。
マウスが一切使えない状況で、いかにしてドライバーの再インストールを完遂させるか、という点に特化して、操作のポイントを改めて整理します。
最も重要なのは、ショートカットキーを駆使して目的の画面にたどり着くことです。
マウスなし操作の重要キー
- Windowsキー + X:管理者向けの便利メニュー(クイックリンクメニュー)を呼び出す最重要ショートカットです。
- Applicationキー:キーボードの右下付近にある、書類にカーソルが乗ったようなアイコンのキーです。マウスの右クリックと同じ役割を果たし、コンテキストメニューを開けます。このキーがない場合は、Shift + F10で代用できます。
デバイスマネージャーでアンインストールしたいデバイス(例:HID準拠マウス)を選択した状態で、マウスの右クリックの代わりとなるApplicationキー(またはShift + F10)を押します。
するとメニューが表示されるので、矢印キーで「デバイスのアンインストール」を選択し、Enterキーを押す、という流れがスムーズです。
BIOS初期化などマウスポインターの出し方
これまで試したソフトウェア的な対処法で一向に改善しない場合、より低レベルのシステムであるBIOS(UEFI)に原因があるか、あるいはハードウェア自体の故障が疑われます。
BIOSは、パソコンの最も基本的なハードウェア制御を行っているプログラムです。
このBIOSの設定を初期化することで、問題が解決する場合があります。
BIOS設定の初期化手順
BIOS画面の操作はメーカーによって大きく異なりますが、一般的な流れは以下の通りです。
- パソコンの電源を完全にオフにします。
- 電源を入れ、メーカーのロゴが表示されている間に、指定されたキー(多くはF2キー、F10キー、またはDeleteキー)を連打します。
- 青やグレーを基調としたBIOS設定画面が表示されます。
- キーボードの矢印キーで操作し、「Load Default Settings」「Load Optimized Defaults」といった項目を探します。多くの場合、F9キーがショートカットとして割り当てられています。
- 初期化を実行する確認画面で「Yes」を選択します。
- 「Save & Exit」または「Exit Saving Changes」といった項目を選択し、設定を保存して終了します。多くの場合、F10キーがショートカットです。
BIOS操作の注意点
BIOSの設定はパソコンの動作の根幹に関わるため、むやみに変更すると起動しなくなるリスクもあります。
初期化以外の設定は、内容を完全に理解している場合を除き、変更しないようにしてください。
また、このBIOS画面上でポインターが動くかどうかは、ハードウェア故障の重要な切り分けポイントになります。
BIOS画面でもポインターが動かなければ、タッチパッドやマウス本体の物理的な故障の可能性が極めて高いです。